万歩計日和
文/写真・mizugame
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お二人ともちょっとほろ酔い加減でしょうか
03.06.09(月)
村松友視さんのこと(5,285歩)

昨日は「おしゃれカンケイ」にゲスト出演した糸井重里さんとの出会いを書いたけれど、今日は、番組で手紙をくれた村松友視さんのことを書こう。

ちょうど、雑誌「むすび」に連載しているピンポイント・メモリーに村松さんのことを書いたばかりなので、それを引用する。

村松友視さんが1980年に発表したデビュー作「私プロレスの味方です」は、競技と演技が結びついた不思議な魅力といかがわしさに彩られた"プロレス"の見方を見事に紐解いた傑作エッセイ。

力道山以来プロレスにご無沙汰していた僕ですら、熱狂する本だった。

当時、出版プロデューサーを名乗っていた僕は、早速、そのベストセラーの著者である中央公論の編集者に連絡をとった。

夏の暑い日、京橋の中央公論社近くの明治屋の前で村松友視さんと待ちあわせて近くの喫茶店に入った。座談の名手、村松さんの話は飽きることがなく、初対面にもかかわらず、2時間近く話し込んでしまった。

店を出るため支払いをしていると、村松さんは、じ〜っと僕のバッグを見つめていた。

著者から受け取る原稿や、絵や写真などが汚れては失礼だと思ったぼくは、当時、サムソナイトのアタッシェケースを手にしていたが、長髪でジーパンを履いた若造に似合うべくもなく、友人からはいつも笑われれていた。

「やっぱり、アタッシェケースは似合わないですよね」と照れ隠しに問いかけると、「いやね、それ、拾ったと思われないかな、心配していたんだ」という鮮やかな村松さんの切り返しにあった。

こういう当意即妙なキャッチボールがうれしくて、梅沢富美男、鴻上尚史、綾戸智絵など、ぼくは希有な才能と出会うと、必ず村松さんを誘い出すことにしている。

村松さんはライブ見巧者。

若いころから、唐十郎や猿之助、アントニオ猪木のステージを追っかけている。村松さんが興味を持つのは、どんなジャンルであろうと、伝統から一歩はみ出した反則すれすれ者。

だから、ぼくは綾戸さんのライブを見た直後、すぐに村松さんをライブにお誘いした。デビュー直後の綾戸さんのボディ&ソウルのライブを見た村松さんは、"まるで雷に打たれたような衝撃を受けた"とエッセイにお書きになった。

そのエッセイの中で村松さんは、綾戸さんが癌を克服した歌手を売り物にしているのではないか、というジャズ業界の一部で囁かれた誹謗中傷を、そ〜いうつまらない次元で語るべき人物、才能ではない、と、見事に一刀両断したことが、当時の綾戸さんにとって、どれだけ心強いエールだったか、計り知れない。

それ以来、村松さんの綾戸智絵定点観測は続いている。

ってなことで、本日は店仕舞い。
また、明日。

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梅沢富美男

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