万歩計日和
文/写真・mizugame
今日の写真
にゃんこちゃんの孫のミュー君(大森)
03.06.21(土)
ピルク絶賛!(2,909歩)

昨日は残念ながらThe Synergy Live2003に行けなかったので、皆勤賞を逃してしまったってわけ。

昨日見た人の話では、E・S・T(エスビヨン・スベンソン・トリオ)がとても良かったとのこと。初日の彼らが物足りなかっただけに、見逃してしまったのが悔やまれる。

今日出演したのは、イタリアのアントニオ・ファラオ(ソロ)と、ぼくが一番期待しているフランスのジャン・ミッシェル・ピルク・トリオ。

いかにもイタリアのダンディーといった趣でステージに登場したファラオは、ピアノの前に座るやいなや、これでもかこれでもかこれでもかとピアノを弾き始めた。

両手は縦横無尽に鍵盤上を走り回り、音と音の間に、ほとんど間(ま)がない。空間いっぱいに音が詰め込まれている。

まるで豪速球の投手のピッチングを見ているような演奏ぶりに、観客も息つく暇もない程。

ピアノがよく鳴り響くのには驚く。

おしなべてヨーロッパのピアニストは基礎が出来ているので、楽器から響きのいい音を弾きだすことがうまいけど、それにしてもファラオのピアノはよく響く。

10代の頃に神童と騒がれた時の情景が思い浮かぶような圧倒的な演奏だった。

セカンド・セットは、ジャン・ミッシェル・ピルク・トリオ。

ステージ上の楽器の配置を見ただけで、演奏に対する彼らの姿勢がうかがえる。

客席を向いているのはベーシストだけベーシストに向かって左手に位置するピルクは、客席にほぼ背中を向け、ベーシストの方を向き、ベーシストの右手に座るドラマーは、客席から見ると真横に向かい、ピルクを真っ正面に見ながら演奏する。

三位一体、三つ巴の態勢なので、常に共演する二人を目の当たりにしながら演奏出来るわけだ。

ピアノ・トリオの演奏に革命を起したのが、ビル・エヴァンス・トリオ。エヴァンス以前のピアノ・トリオの場合、ベーシストとドラマーがピアニストの伴奏者だったが、エヴァンスは3人が対等に演奏するスタイルを確立した。

その後、キース・ジャレットのスタンダード・トリオがそのスタイルをつきつめ、ピアノ・トリオの現在のスタイルを確立した。

ピルク・トリオは、より攻撃的に三者が拮抗するスタイルに邁進する。

共演者の演奏に敏感に反応して自分の演奏をつきすすめる。

だから、条件反射100%のスリリングな演奏が展開する。こ〜なると、もう、ほとんど格闘技。

ピルクの『ライブ・アット・スイートベイジル』を聞き、予想していたこととは言え、目の前で見る彼らの演奏は、本当にスリリングで笑いだしてしまった。

隣で一緒に見ていたピアニストの石井彰さんも、ついに演奏終了後スタンディング・オーベションする程、彼らの演奏に興奮していた。

ピルクの硬軟自在でトリッキーな演奏は見事の一言。

今回来日した他のピアニストたちが、ピアノを弾きこなしているのに対し、ピルクは、音や鍵盤と戯れている。21世紀のピアノ・トリオの姿を見た。

ほんと〜に久しぶり、手が痛くなるほど拍手をした面白い演奏だった。

【本日のキーワード】-クリックしてね-
ジャン・ミッシェル・ピルク(Discographyで「朝日のように爽やかに」の演奏と映像を、ぜひ)

コメント (0)  トラックバック (0)

コメント123
     

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)




https://www.pinpoint.ne.jp/cgi-bin/mtpinpoint/mt-tb.cgi/3475
  翌日の日記へ▶