万歩計日和
文/写真・mizugame
今日の写真
この子も外猫君だけど、元は飼い猫なのね
05.03.13(日)
亀渕社長(0歩)

少し太ったんじゃないかな。

激務が続いているからな〜、むくんでいるのかな〜亀渕さん。

このところ頻繁にテレビに登場するニッポン放送社長の亀渕昭信さんがオールナイトニッポンの花形DJとして一世を風靡していた頃、ぼくは毎週土曜日の夜、ニッポン放送のレコード室に通った。

土曜深夜のDJを担当する亀渕さんは、夜7時頃からアシスタントとレコード室にこもり、その夜の選曲を始める。

レコード会社の洋楽ディレクターのぼくは、自分が担当するシカゴやサンタナやB,S&Tやジャニス・ジョプリンのシングル盤の新譜やLPを手提げ袋にいっぱい詰めて顔を出す。

ぼくの顔を見た亀渕さんの第一声が「何しに来たの!」

「遊びに来ました」

「君は土曜の夜にこんな所に遊びに来るのか!デートする相手もいないのかい?」

「ええ」

「ふ〜ん、じゃ、まあ、座りなさい」

毎週儀式のようにこの会話は交わされる。

亀渕さんはレコード会社のディレクターや宣伝マンが卑屈になってメディアの人間にレコードをプロモーションすることを極端に嫌った。

亀渕さんは言う。

レコード会社とメディアは持ちつ持たれつの関係だ。

レコード会社の人間がぺこぺこ頭を下げてラジオのディレクターに曲をかけてくれとお願いする必要なんてないんだ。

レコードや情報が必要な時にはこちらからお願いするしね。

こんなことを続けていると、ペイオラ(わいろ)が日常茶飯事なアメリカと同じようになっち
ゃぞ日本も、と真剣に怒った。

だから、みんなが遊び回っている休日の夜ラジオ局に出入りするなどもっての他だ。

だから、ぼくは仕事ではなく毎週ニッポン放送に遊びに行ったわけだ。

深夜12時頃までレコード室で亀渕さんの選曲ぶりを見ながら冗談を言い合った。

そんな時、ちょろっとプロモーション・トークなど口にすると、「君は今日は何しにここに来たの?」と、たちまち亀渕さんに問い詰められた。

一切の宣伝活動は封じられていたものの毎週深夜ニッポン放送のレコード室で亀渕さんの仕事ぶりを見るのは大好きだった。

学生時代にニッポン放送のレコード室の洋楽ヒット・シングルを片っ端から聞き漁ったという亀渕さんのヒット曲についての知識は計り知れなかった。

「この曲聞いたことあるかい?」

選曲をしながら時々亀渕さんが尋ねる。

「昔聞いたような気がします」

「君が覚えているならみんな知っているね。今夜かけよう」

ぼくは若い頃からヒット曲をほとんど聞かなかったので、歌い手も曲もほとんど知らない。
だから、一般ピープル代表としてリサーチするのに都合が良かったんだと思う。

毎週土曜日、オールナイトニッポンが始まる深夜までの4,5時間は、忘れられない素敵な時間だった。
プロモーションの役には立たなかったけれど、アメリカン・ポップスの歴史、数々のヒット曲の由来、最新のヒット曲がどんな曲をぱくったかを教えられた。

人並みはずれた優秀なDJがどうやって選曲するか、番組をどのように構成するか、人を番組に惹きつけるためにどんな手を使うのか。

まるで巧妙なマジシャンの手の内を見るように目の当たりで観察出来たのだから堪らない。

放送直前にぼくはニッポン放送を後にする。

帰り道、車を運転しながらラジオを付けると、軽快なテーマ曲「ビター・スイート・サンバ」にのって、さっきまで冗談を言い合っていた亀渕さんが「オールナイト・ニッポン!」と叫ぶ声がラジオから流れ始める。

ってなところで、本日は店仕舞い。

また、明日。

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亀渕昭信

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