万歩計日和
文/写真・mizugame
今日の写真
本日のネコちゃん。
17.03.27(月)
なんどみても胸がしめつけられる映画をめぐるおはなし。(0歩)

起床04:30 体温36.2℃ 体重未計量。

夜になり万歩計日和をそろそろ書こうかなと思いながらFacebookをちらっと覗いたのが運の尽き。

あ!っと驚く書き込みに目が点になった。

そこにはライナーノートを担当した音楽評論家の増渕英紀さんがドゥービー・ブラザースの16年ぶりの来日に合わせてリマスター音源でSACD化されたディスクがどれだけ素晴らしいかが書かれていた。

良かったよな〜ドゥービーの初来日公演はなどと懐かしんでいたら突如あら〜〜〜〜〜〜〜〜!と気になるフレーズが目に飛び込んできた。

例えば『スタンピード』に登場する「アウル・クリーク橋でのできごと」などは、ボビー・ジェントリーの「Ode to Billy Joe」に登場するタラハチー橋の出来事を思い起させたりなんて話も含めて色々と...。ワーナーより4月19日発売です。


◯「アウル・クリーク橋のできごと」
大学時代に聖書のようにぼくがあがめていた「悪魔の辞典」の著者で19世紀アメリカのジャーナリスト、作家のアンブローズ・ビアスの短編「アウル・クリーク橋の一事件」のこと。



この小説は南北戦争末期の物語。

アラバマ州北部の鉄橋の上で後ろ手に手首を縛られ首に太いロープが巻きつけられている若い男がうなだれて数メートル下の急流を眺めている。

男が立っている板の三メートルほど先に何人かの男が立っている。

死刑執行人の合図で彼らがどけば板は河に落ち男の首にロープが食い込む。

銃声ととともに死刑が執行された。

その瞬間首につながれていた縄が切れ男は河に落ち急流にのまれる。

水中にもぐって必死に泳ぐ男の周囲に降り注がれた弾丸がキラキラ水中で光っている。

ひたすら潜水したまま泳いだ男はついに下流で岸に泳ぎつく。

助かった!

男は林の中を必死に自宅に向かって走る。

何時間も疾走したのち男は林の隙間から自宅の玄関の前に愛する妻が立っているのを見つける。

彼女が男の姿を見つけて駆け寄ってくる。

二人はしっかりと抱き合い・・・。

と思った瞬間銃声が響き男の首に縄が食い込み処刑が終了した。

たった一瞬の幻を描いたこのビアスの短編を大学時代に読んだぼくは衝撃を受けた。

後に偶然大学祭でこれを原作にした短編映画を見た。

珍しく小説に負けることのない鮮烈な出来栄えの作品だった。

◯「アウル・クリーク橋の一事件」の映画化。
このビアスの短編が1961年にフランスで制作され62年カンヌ国際映画祭パルム・ドール(短編)、63年にはアカデミー賞短編実写賞を受賞した。映画『ふくろうの河』だ。

◯『ふくろうの河』の監督はその後青春映画の一大傑作で脚光を浴びた。
その映画は67年に公開されたジョゼ・ジョヴァニ原作の『冒険者たち』。
監督の名はロベール・アンリコで主役はアラン・ドロン。

◯実はアラン・ドロン以上に素晴らしかった相棒役。
ドロンの相棒役を演じたのは1950年にヨーロッパ・チャンピオンにまでなったイタリア生まれのレスラー、リノ・ヴァンチェラ。
その後怪我で引退したヴァンチェラは54年にジャン・ギャバンの『現金に手を出すな』で映画デビューする。
彼の演技に感銘を受けたギャバンの後押しによりギャング映画に出演するようになり『冒険者たち』のヒットとともにリノ・ヴァンチェラはブレイクした。

◯映画『冒険者たち』。
ジョゼ・ジョヴァンニの同名小説の映画化。
夢に破れた男2人に仕事に挫折した女が加わりアフリカのコンゴ沖に宝探しに出かける。
巨額の財宝を得たかれらには悲愴な運命が待ち受けていた。

◯ジョアンナ・シムカス様。
髭面のアラン・ドロンと無骨なリノ・ヴァンチェラに混じったスレンダーでソバカス顔のボーイッシュなジョアンナ・シムカスの美しさ&素敵さは筆舌にし難い。
シムカスは1943年リトアニア系ユダヤ人の父親とアイルランド系の母親の間にカナダで生まれ、パリに渡ってファッション・モデルとして活躍。
1964年に『スタンダールの恋愛論』で映画デビューし『冒険者たち』で人気爆発!

大学生のぼくは彼女のポートレイトを額装して自分の部屋に飾っていた。
シムカスはシドニー・ポワチエと結婚し若くして映画界を引退。
現在はインテリアデザイナー。


お後はyoutubeでお楽しみ下さい。

なんと魅力的なジョアンナ・シムカス



フランソワ・ド・ルーベのスッバラシイ音楽。


冒険者たちのテーマ



美しい海底への埋葬シーン。



ラストテーマ



『冒険者たち』をダイジェストに楽しむ。



冒険者たち の字幕版はこちらでご覧頂けます。



っが、
リマスタリングされ素晴らしい色彩に彩られた「冒険者たち40周年アニヴァーサリーエディション・プレミアム」が絶オススメ。

ここからは推論だけど。
1967年に公開された『冒険者たち』のラストシーン(1:50:43〜1:52:46)が1960年に公開された新藤兼人監督の『裸の島』のラストシーン(1:19:20〜1:19:37)に影響を受けているのではと昔から思っているんだけど。どうだろう。
海外の映画祭でも話題になった『裸の島』をアンリコ監督が見たとしてもおかしくはない。





っで、『冒険者たち』のラストシーンをまんま頂いている感じなのが1971年に公開された日本の青春映画の傑作藤田敏八監督の『八月の濡れた砂』。
こちらを確かめるには300円必要なんだけどね。


ってなところで、本日は店仕舞い。
また、明日。

本日のキーワード
・アンブローズ・ビアス


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