万歩計日和
文/写真・mizugame
今日の写真
SNSで日のついた伝説のヒット商品(そうなの?)が山積み!
20.02.12(水)
1917年に発売された世界初のジャズ・レコードと宮沢賢治の関係。 (11,560歩)

起床05:10 体温36.4℃(18:30) 体重50.6Kg


子供のころ読んだとはいえもはや物語すらおぼつかない「セロ弾きのゴーシュ」がまさかの振動音響療法師(サウンド・セラピスト)だったことを2年前に朗読のCDで知って一気に宮沢賢治にのめり込んでしまった。


今回ののめり込み方の急角度は40代直前にピアノ協奏曲とピアノ・ソナタの美しさに仰天したモーツァルト以来だ。


大の音楽好きの宮沢賢治が書いたサウンド・セラピー童話「セロ弾きのゴーシュ」ではゴーシュの住む町外れの水車小屋に動物たちが四夜にわたって訪れる。


わたしはどうも先生の音楽をきかないとねむられないんです。


シューマンのトロメライ
(原文ママ)をひいてごらんなさい。きいてあげますから。


と、生意気な口をきいたのは初日に顔を出した三毛猫。


そして2日目。


いきなり天井の穴からぽろんと音がして一疋の灰いろの鳥が降りて来ました。


床へとまったのを見るとそれはかっこうでした。


「鳥まで来るなんて。何の用だ。」ゴーシュが云いました。


「音楽を教わりたいのです。」


かっこう鳥はすまして云いました。



三夜目に登場するのがバチと譜面を持った子狸だ。


扉がすこしあいて一疋の狸の子がはいってきました。


ゴーシュはそこでその扉をもう少し広くひらいて置いてどんと足をふんで、「こら、狸、おまえは狸汁ということを知っているかっ。」とどなりました。


すると狸の子はぼんやりした顔をしてきちんと床へ座ったままどうもわからないというように首をまげて考えていましたが、しばらくたって「狸汁ってぼく知らない。」と云いました。



四夜目に登場する野ネズミの親子がサンド・セラピーにつながるのですがここでは割愛して子狸の言い分を。


「ぼくは小太鼓の係りでねえ。セロへ合わせてもらって来いと云われたんだ。」


「どこにも小太鼓がないじゃないか。」


「そら、これ」狸の子はせなかから棒きれを二本出しました。


「それでどうするんだ。」


「ではね、『愉快な馬車屋』を弾いてください。」


「なんだ愉快な馬車屋ってジャズか。」


「ああこの譜だよ。」狸の子はせなかからまた一枚の譜をとり出しました。ゴーシュは手にとってわらい出しました。



以上、青空文庫「セロ弾きのゴーシュ」より


子狸が譜面を持ってきた「愉快な馬車夜」とはこの曲のことだと発見した人が一年前にTwitterでつぶやいていたのだ。


そのTwitterによれば、1917年に発売されたオリジナル・ディキシーランド・ジャス(磯田注:当時はjazzではなくjassと呼ばれていた)バンドの史上初のジャズレコード「Livery Stable Blues」だということだ。


賢治はクラシックを中心に幅広く音楽を聞いていた。


上京時には浅草六区に出向いてアチャラカ喜劇やコミック・オペレッタを楽しんだという。


ジャズのレコードが日本に輸入される以前にジャズを知っていたという記述まであるので「Livery Stable Blues」をゴーシュで引用したことは考えられる。


もっと早くこのことを知っていたら2月2日の求道会館でみなさんに聴いてもらえたのに。




お気に入りは浅草軽演劇界のトップスターのシミキンだったというのも賢治さんのおちゃめな一面をみる思いだ。


ってなところで、本日は店じまい。
また、明日。


本日のキーワード
・シミキン(清水金一)

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